こんにちは!
前回に引き続き完母vs混合vs完ミを徹底比較していきます。
以前のノートを見られてない方は下記をご覧ください。
母乳のメリット~科学的根拠編~
前回は巷で言われているメリットを調べましたが、今回は科学的根拠のあるものを調べていきます。
調べきれていないものがあるかもしれませんので、ご注意ください。追加で発見した場合は随時更新するようにします。
(※)は記載の根拠の参照文献のリンクになります。
健康への効果
・母乳は、幹細胞、白血球、および有益な細菌(※)などの生きている成分と抗体、酵素、ホルモンなどの成分(※)で満たされており、感染症の予防の役目を果たす。
・最初の6か月間に完全母乳で育てられた赤ちゃんは、下痢や病気、胃腸炎、風邪やインフルエンザ、耳や胸の感染症にかかる確率が低い(※)。
・完全母乳の赤ちゃんは乳幼児突然死症候群(SIDS)の犠牲になる確率が半分になる(※)。
・母乳の成分は赤ちゃんが病気になると変化します。お母さまが細菌感染やウイルス感染にさらされた場合、お母さまの身体はこれらと闘うために抗体を作り、 今度はこの抗体が母乳を通じて赤ちゃんに運ばれます(※)。赤ちゃんの具合が悪い時は、母乳に含まれる白血球と呼ばれる免疫を高める細胞のレベルも急速に上昇します(※)。
・早産児に母乳をあげると、敗血症、慢性肺疾患、壊死性腸炎(NEC)などの死に至る可能性がある疾患から最適な形で赤ちゃんを守ります(※ )。母乳を与えられる早産児は早期に退院する可能性も高くなります(※)。
・赤ちゃんの頃に母乳育児だった子どもは粉ミルクだった子どもよりも、白血病やリンパ腫などのがんにかかる確率が低く(※)、視力が良く(※)、歯が強い(※)傾向があることが示されています。母乳育児は、赤ちゃんが大人になった時に肥満になったり、1型(※)または2型糖尿病(※)を発症したりするリスクの低下も助けます。
睡眠への効果
・母乳育児の赤ちゃんも粉ミルクの赤ちゃんも同じように夜中に授乳のために目を覚まします(※)。しかし、母乳育児の赤ちゃんの方が早く眠りに戻ります。
・母乳のオキシトシンによりに赤ちゃんに眠気を感じさせます。また、母乳に含まれる他のホルモンやヌクレオチドは、赤ちゃんの健康的な体内時計(睡眠・覚醒パターン)の発達を助けます(※)。
脳の発達
・3か月以上完全母乳だった幼児や未就学児の脳は、母乳を飲んだことがない子どもたちよりも、大脳白質(脳のさまざまな領域を繋げ、その間で信号を転送する部位)が20~30%多いことが示されました(※)。
・世帯収入や母親の教育水準などの要素を考慮に入れて結果を調整しても、完全母乳の乳児は粉ミルクの乳児よりもIQが高い傾向があるようです(※)。
・10,000人の子どもを対象にしたある研究では、4か月以上母乳育児だった子どもは5歳の時点で問題行動がある確率が30%低いという結果が示されました(※)。
親子の関係
・授乳する度にお母さんと赤ちゃんの体内のオキシトシンのレベルは上昇し、絆を深めることを促します(※)。
母体への影響
・出産後すぐに授乳することで、母体の子宮収縮を助け、分娩第三期の胎盤の娩出をスムーズにします。これにより過度な失血からお母さまを守ります
・授乳により分泌されるオキシトシンには抗うつ効果があります。このホルモンのレベルが高いお母さまは不安症状やうつ症状が少ないいうことがわかっています(※)。
・授乳により分泌されるオキシトシンが赤ちゃんとお母さんが快適な眠りにつくことをたすけてくれる(※)。
・母乳育児により一日あたり最大500kcal消費する(※)。
・母乳育児は骨の石灰化を強化するため、お母さまが母乳育児をしている場合は晩年に骨粗しょう症や骨折になる可能性は低くなります(※)。
・母乳育児はお母さまのIQを向上させます(※)。
費用系
・アメリカでは、母乳育児は一般的に1年目で1,200ドル~1,500ドルの家計の節約になる(※)。
母乳のメリット~母乳が良いと言われているワケの検証編~
前回ネットでよく出てくる母乳のメリットをまとめましたが、上記の科学的根拠をもとに検証してみたいと思います。
曖昧なものもありますが、ここでは『科学的根拠がある』か『科学的根拠がない』で振り分けるようにします。私が科学的根拠を見つけられなかっただけという可能性もあるのでご理解のほどお願いします。
栄養が豊富
→科学的根拠がある
母乳はビタミンKやビタミンDが不足する場合があると言われていますが、健康への効果が高いことから栄養が豊富と言えます。
免疫機能がある
→科学的根拠がある
様々な病気への免疫効果の報告があがっているので、免疫機能があると言えます。
豊かな味覚を育てる
→科学的根拠がない
母親が食べるもので母乳の味が変わるという報告がありますが、実際に味覚が育ちだすのは妊娠7ヶ月からですが、味覚の黄金期は生後6ヶ月~2歳までのようなので、母乳よりは離乳食に力を入れるほうが良いと思われる。
味覚についての本を紹介しているので、興味のある方は下記をご覧ください。
【読んでみた#13】0~5歳 子どもの味覚の育て方 | とけいじ 千絵著
離乳食への移行が楽
→科学的根拠がない
科学的根拠を見つけることができませんでした。
スキンシップが楽にとれる
→科学的根拠がある
親子の関係を深めるというレポートがあるので、科学的根拠があるといえます。
赤ちゃんの健康チェックができる
→科学的根拠がある
ミルクに比べるとスキンシップする範囲が多いですし、母乳の成分は赤ちゃんの状況で変化するようなので、ここでは科学的根拠があるにします。
感情が豊かに育まれる
→科学的根拠がない
親子の絆が深まるというレポートがありますが、感情が豊かになるかは別の問題だと思うので、ここでは科学的根拠がないにします。
リーズナブル
→科学的根拠がある
これは間違いなく母乳の方がリーズナブルと言えます。
アメリカでの事例を共有しましたが、日本で換算するとだいたい年間10万(月に平均大缶4つ✕12ヶ月✕2,000円/缶)ぐらいかかる計算になると思います。月齢があがると飲む量が増えますが、離乳食が始まったりもあるので、平均すると4缶ぐらいになると思います。
ミルクの金額に興味のある方は下記をご覧ください。
産後の母体回復に良い
→科学的根拠がある
分娩第三期の胎盤の娩出をスムーズにしたり、授乳により分泌されるオキシトシンには抗うつ効果があることから科学的根拠があると言えます。
お母さんのダイエットにも効果がある
→科学的根拠がある
授乳することで最大500kcal消費するので、科学的根拠があるといえます。ただ、一方で授乳すると食べすぎてしまう
母乳のメリットのまとめ
母乳をあげることで、赤ちゃんにも母体にも金銭的にも良いことが分かった。
ただ、一方で混合でもそんなに効果が変わらないんじゃないかということが多々あるのも事実かなと思います。
実際に『母乳のメリット~母乳が良いと言われているワケの検証編~』で10項目あったが、完全母乳でしか受けれないメリットはないのではないかなと思います(もちろん完母の方が混合よりリーズナブルですし、消費カロリーは多いですし、スキンシップも多いですが、混合も大なり小なり享受はできるのかなと思ってしまいます)
それにも関わらず、世の中的に完母がよいとなっている背景について、次回ノートしていきたいと思います。
本日のHanaあるある…
新しいシーツをよだれで汚す
それでは、またのお越しをお待ちしております。
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